風疹とは三日ばしかとも言われる、風疹ウイルスによる急性感染症です。大人でもかかることがあり、重篤化する場合もあります。
特に妊娠初期の妊婦さんが感染すると、胎児に対して心疾患、白内障、難聴、網膜症、精神発達の遅れなどが発症するリスクが上がります。これを先天性風疹症候群と呼び、非常に注意が必要です。
風疹はワクチン接種で予防が可能です。というよりワクチンが風疹に対する唯一の予防法です。現在は幼小児期に男女とも接種が推奨されています。自治体の補助があることが多く、実質無料でワクチン接種を受けられることが多いようです。
日本での風疹ワクチン接種は、平成になるころからは幼小児期の男女に接種されていますが、それ以前は女子中学生に対して集団接種、男子に対しては個別接種となっておりました。その結果、女性はほとんどの方が抗体を持っていますが、男性の中にはワクチン接種を受けないまま大人になり抗体を持っていない人もいることがわかりました。
先天性風疹症候群を社会で予防するために、男性へのワクチン接種を勧めることとなり、自治体からのクーポン券があれば無料で抗体検査や予防接種を受けられることになりました。
当院では、クーポン券をお持ちいただければ、まず採血にて抗体検査を行います。十分な抗体がある場合はワクチン接種は不要です。抗体がない場合は、さらにクーポン券を利用してワクチン接種が可能です。対象となる男性の方（昭和37年から昭和53年までの間に生まれた男性）は、ぜひ一度ご相談ください。
